事業承継ローンで資金調達

事業承継にあたって、資金の問題は大きな課題です。

後継者が自社株式を買い集めるためにも大きな資金が必要です。また、遺産分割を考えても、後継者に自社株式と事業用資産を相続させると、他の相続人の遺留分を侵害してしまうという問題も生じます。さらに、相続税の納税資金の確保という観点からも、資金手当が必要になってきます。

事業承継後の経営という点からは、先代社長時代の資金調達力が維持されるかというような不安も残ります。後継者が相続等により引き継ぐ財産は、複数の相続人での分轄、相続税の支払等で、先代社長の全てを引き継ぐわけではありません。会社の資金調達力は担保力だけではありませんが、先代社長よりも新社長の資金調達力が劣化するのではないかというのは、新社長の悩みになっています。

そのような中で、金融機関が事業承継時の資金調達を支援する「事業承継ローン」というものが増えてきています。沖縄銀行でも県内金融機関で初めて事業承継に特化したローン商品を展開するようです。自社株式や事業用資産の買取資金、先代オーナー社長の退職金などの臨時的な運転資金のほか、前代表者の既存借り入れの借り換え資金などに活用できる商品で事業承継を支援するというものになっています。特徴の一つとして、税理士の作成による事業計画所等で申し込みが可能です。

各地域の金融機関も事業承継時の資金調達というローンを準備しているようで、中小企業の事業承継の大きな課題である資金不足の解決策の一つになるかもしれません。ただし、どの程度の金額が融資されるのか、その辺りは個別企業の問題としてなかなか難しいところがあるかもしれませんが。


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公認会計士 舟生 俊博

略歴: フューチャースケープアカウンティングファーム 代表 公認会計士・税理士 平成5年公認会計士2次試験合格。平成9年公認会計士登録。 東京理科大学・工学部卒業後、監査法人勤務後、平成12年1月横浜にて独立開業。ベンチャー支援、創業支援を行うなかで数百社の事業計画作成にかかわる。投資家とベンチャー企業とのマッチング等を行うイベントを主催するとともに横浜市の各種委員としてベンチャー支援を行う。また東証1部上場企業の監査役就任など、企業経営に参画する形での企業の成長支援を行う。平成20年、事務所を東京都港区に移転しフューチャースケープアカウンティングファーム設立に参画、共同代表に就任。 ◆会計力で未来を描く FSAF Futurescape Accounting Firm 会計・税務・財務アドバイザリーサービス 税理士法人フューチャースケープ 公認会計士事務所フューチャースケープ 株式会社フューチャースケープパートナーズ 〒108-0074 東京都港区高輪4-9-18 TEL03-5423-0668 FAX03-5475-3546 http://www.futurescape.co.jp